日本消化器内視鏡学会雑誌
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透明フードの使用により診断・止血しえた十二指腸憩室出血の1例
横山 潔宇野 昭毅山口 俊一上原 毅大谷 豪荻原 章史中島 典子小橋 恵津岩崎 有良荒川 泰行
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2004 年 46 巻 2 号 p. 163-168

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抄録

 症例は79歳の女性.高血圧で外来通院中に心窩部痛,下血が出現し入院.出血部位が特定できず,繰り返し上部消化管内視鏡検査を施行したところ,Vater乳頭より肛門側に憩室を認め,憩室内に漏出性出血を伴っていた.そこで,透明フードを内視鏡に装着し憩室内の出血に対しクリッピング法にて止血した.本例では透明フードが十二指腸憩室出血の診断に有用であり,出血部位が明らかとなった憩室内出血にはクリッピング法が有効であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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