抄録
症例は62歳男性.主訴は飲食時のつかえ感.食道造影,上部消化管内視鏡検査で,食道内腔に充満する隆起性病変を認め,腫瘍生検よりPseudosarcomatous squamous cell carcinomaと診断し,右開胸開腹食道亜全摘術施行した.摘出標本のHE染色では,腫瘍の大部分はspindlecellが占め,腫瘍基部に限局して中分化扁平上皮癌をみとめた.免疫染色でspindle cellの一部にサイトケラチン陽性像を認めたことより「いわゆる癌肉腫」と診断した.また,噴門部リンパ節転移巣の一部に横紋筋成分を認めた.癌肉腫の成り立ち,分類を考えるうえで貴重な症例と考え報告する.