日本消化器内視鏡学会雑誌
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頸部切創による出血性ショック後に虚血性大腸炎を来した1例
赤本 伸太郎須崎 紀一根来 裕二楠 由紀子次田 誠高取 優二野呂 賢一吉田 昭雄七宮 和歌子山内 一彦古林 太加志
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2005 年 47 巻 1 号 p. 37-41

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抄録

症例は45歳男性,工作用カッターで右頸部を斬りつけられ,救急車で当院に搬送された.右外頸静脈損傷で,搬送時ショック状態であった.外頸静脈結紮止血と,急速輸液,輸血を行い,ショック状態を離脱したが,処置直後より4日間鮮血を伴った下痢と,左下腹部の圧痛を認めた.大腸内視鏡検査では,S状結腸から下行結腸にかけて粘膜の浮腫を伴った全周性の狭窄と,多発する潰瘍を認めた.搬送されるまでに下血の既往はなく,出血性ショックによる虚血性大腸炎と診断し,保存的に治療した.同様の報告は海外での1件の報告を認めるのみであった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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