日本消化器内視鏡学会雑誌
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上部消化管内視鏡検査で診断され,内科的治療か可能であった食道・胃・十二指腸気腫性蜂窩織炎の1例
塚平 俊久関口 恭弘中村 清津澤 豊一
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2005 年 47 巻 4 号 p. 978-985

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抄録
 症例は,41歳男性.主訴は,咽頭痛が先行し,頸部から前胸部へ,さらに心窩部へと経時的に移動した疼痛及び発熱上部消化管内視鏡検査では,頸部食道から胃・十二指腸球部に広範な粘膜の著明な浮腫と潰瘍,膿汁の分泌付着を認めた.CT検査では,同部位に壁の肥厚と,壁内に気体と液体が貯留していると思われる低吸収域を認めた.食道・胃・十二指腸球部に及ぶ気腫性蜂窩織炎と診断し,保存的治療で改善したが,食道の瘢痕狭窄をきたし,内視鏡的バルーン拡張術を施行し,良好な結果を得た.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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