日本消化器内視鏡学会雑誌
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特発性肺線維症の経過中に発症した出血性胃vascular ectasiaに対し内視鏡的結紮術が有効であった1例
綾田 穣中野 達徳堀田 直樹奥村 明彦石川 哲也大橋 知彦松本 英司伊藤 顕吉田 香果各務 伸一
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2006 年 48 巻 11 号 p. 2626-2631

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抄録

 症例は62歳の女性.特発性肺線維症の増悪のため入院中であった.黒色物を嘔吐したため,上部消化管内視鏡検査を施行したところ,胃体上部大彎後壁よりに出血性vascular ectasiaを認めた.内視鏡的結紮術(EBL)を応用した1回の治療で完全に止血し,病変は消失した.特発性肺線維症の経過中に発症した出血性胃vascular ectasiaの報告はみられず,EBLが止血に有用と考えられたため報告する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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