日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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経皮経肝胆道鏡のコツ
前谷 容浮田 雄生多田 知子池田 真幸清家 正弘新後閑 浩章
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キーワード: 截石, 胆管癌, 粘膜内進展
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2007 年 49 巻 1 号 p. 60-69

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抄録
 経皮経肝胆道鏡(Percutaneous Transhepatic Cholangioscopy : PTCS)を安全かつ確実に行うためのコツについて概説した. 結石治療においては,肝内結石とERCP困難例における総胆管結石とがPTCSの対象となる.特に肝内結石におけるその役割は大きいが,截石率向上のためには,下流側からのアプローチと狭窄に対する適切な対処が重要である.悪性疾患において,PTCSは癌の粘膜内進展の診断と切除不能癌に対する局所治療目的で行われる.前者において,主な対象となるものは乳頭型ないし結節膨張型の胆管癌である.後者の目的では,レーザーやマイクロ波などが用いられる.適切な焼灼により胆管の狭窄解除が行えるが,過焼灼にならないように注意すべきである.事前にIntraductal ultrasonography(以下IDUS)などにより近傍の脈管などの情報を得ておくことも重要である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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