日本外科感染症学会雑誌
Online ISSN : 2434-0103
Print ISSN : 1349-5755
総説
Post-intensive care syndrome (PICS) とICU-acquired weakness (ICU-AW)
畠山 淳司
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 18 巻 3-4 号 p. 360-367

詳細
抄録

今日の救急集中治療医学の発展により,重症患者の短期アウトカムは飛躍的に向上したが,それに伴いICU退出後にもさまざまな後遺症に苦しんでいる患者が増加していることが無視できない状況となっている。2012年にSociety of Critical Care MedicineがICU-acquired weakness(以下,ICU-AW)やPost-intensive care syndrome(以下,PICS)という概念を提唱し,それをきっかけにPICS/ICU-AWに関するさまざまな報告がなされるようになった。PICSやICU-AWは敗血症患者にも密接に関与していることが示唆されており,日本版敗血症診療ガイドライン2020では独立した章として取り上げられている。本稿では,まずPICSおよびICU-AWについて概説し,ガイドラインで取り上げたclinical questionについて解説する。

著者関連情報
© 2022, 一般社団法人 日本外科感染症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top