日本外科感染症学会雑誌
Online ISSN : 2434-0103
Print ISSN : 1349-5755
症例報告
人工股関節周囲感染に対する持続的局所抗菌薬灌流(CLAP)療法
内山 勝文
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2024 年 20 巻 4 号 p. 507-512

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抄録

近年,外傷に伴う骨軟部感染症に対して,局所に必要な濃度の抗菌薬を持続投与し,陰圧を用いて病巣部に抗菌薬を誘導,ドレナージすることで感染の鎮静化を図るContinuous Local Antibiotics Perfusion(以下,CLAP)が報告されている。CLAPは,抗菌薬のdrug deliveryの新たな形態とも考えられており,骨髄腔に対してはintra-Medullary Antibiotics Perfusion(iMAP),軟部組織に対してはintra-Soft tissue Antibiotics Perfusion(以下,iSAP),関節内に施行した場合は,intra-Joint Antibiotics Perfusion(以下,iJAP)と称されている。われわれはCLAPを人工股関節周囲感染に対して施行(iJAP)したので,その経験につき報告する。

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© 2024, 一般社団法人 日本外科感染症学会
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