日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
認知症病型分類質問票41項目版 (Dementia differentiation questionnaire-41 items ; DDQ41) の試み
山口 晴保中島 智子内田 成香甘利 雅邦池田 将樹牧 陽子山口 智晴篠原 るみ高玉 真光
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2016 年 39 巻 1 号 p. 29-36

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抄録
目的 : 診療の補助ツールとして, 症状の見落としを防ぎつつ, 認知症各病型の判別や非アルツハイマー型認知症の気づきにも役立つ介護者記入式質問票の開発を試みた.
方法 : 認知症初期症状11項目 (Q-Dementia11) , アルツハイマー型認知症8 (Q-ADD8) , レビー小体型認知症9 (Q-DLB9) , 血管性認知症8 (Q-VD8 ; DLBと2項目重複) , 前頭葉症状5 (Q-Frontal5) , 尿失禁と発語減少各1の全41項目の認知症諸症状の質問票 (DDQ41) を, 初診時に575名の介護者が記入した (臨床診断が単独の例のみを抽出) . これを臨床診断と照合し, 分析した.
結果 : 1) Q-Dementia11はMCI群 (n=44) で認知症群よりも有意に低かった. 2) Q-ADD8は他の認知症病型でも陽性傾向があり, これのみでは病型判別には役立たなかった. 3) Q-DLB9は, DLB群が他の認知症病型群より有意に高値で, ROC曲線下面積85.6%, 4項目以上を陽性とすると感度82.6%, 特異度77.7%と, 判別に有用であった.
結論 : 介護者が記入することで, 認知症診療に必要な諸症状の有無を1枚のシートで確認できる認知症病型分類質問票の開発を試みた. 主要症状を網羅してあるので, 症状の見落としを防ぐことが期待される. さらに, 前頭葉症状や非アルツハイマー型認知症, 特にレビー小体型認知症への気づきに活用できるものと考えられた.
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© 2016 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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