日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(症例報告)
病歴聴取と身体診察により診断に至った複数領域のリンパ節腫脹を伴う猫ひっかき病の1例
草野 俊亮見坂 恒明山本 哲也秋田 穂束
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2017 年 40 巻 3 号 p. 156-159

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抄録

猫ひっかき病はBartonella henselaeに感染した猫による受傷から発症する.今回,複数領域にわたるリンパ節腫脹を来した猫ひっかき病の64歳男性の症例を経験した.悪性腫瘍の転移が鑑別の上位に上がり,診断の遅れとともに多数の検査が行われた.診断困難な症例であったが,ペット飼育歴を含む詳細な病歴聴取や,忘れられがちな大腿部を含む下肢の診察を丹念に行ったことが,診断に有用であった.

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© 2017 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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