目的:これまで日本からプライマリ・ケア研究がどの程度国際発信されているか,検討はなされていない.そこで本研究は,プライマリ・ケア主要国際学術誌における日本の論文数シェアを調査することを目的とした.
方法:PubMedを用い,2011年1月~2016年6月の期間にプライマリ・ケア主要国際学術誌5誌に掲載された臨床研究もしくは系統的レビューを報告した論文を検索し,抄録レビューを実施することで,年別・学術誌別の日本の論文数シェアを算出した.
結果:本研究の対象となった5つの学術誌に掲載された総論文数は,2,602編であった.そのうち,日本発の論文は計4編であり,日本の論文数シェアは0.15%であった.
結論:現状では,プライマリ・ケア主要国際学術誌における日本の論文数シェアは極めて少なかった.今後日本からプライマリ・ケア研究を国際発信するためには,インフラストラクチャーの整備や研究者の育成及び連携を推進していく必要があると考えられる.
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