日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(症例報告)
腎癌術後に腫瘍随伴症候群としてリウマチ性多発筋痛症症状を呈した重複がん(大腸癌)の1例
二宮 晴夫永渕 輝佳
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2019 年 42 巻 3 号 p. 162-166

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抄録

68歳男性.腎癌術後フォロー中に腰痛・股関節痛にて整形外科入院.抗菌剤投与に反応せず炎症反応高値と臨床症状の間に乖離を認め,強直性脊椎炎の疑いでステロイド投与され症状軽減し退院.免疫アレルギー内科でリウマチ性多発筋痛症と診断される.腹腔内リンパ節及び皮下の転移に対し摘出術施行.術後疼痛改善したことで腫瘍随伴症候群と診断された.4ヶ月後重複大腸癌に対し手術施行された後にリハビリテーション介入.経過中に関節炎の再燃を疑わせる股関節痛が出現,疼痛対応に苦慮しながら自宅退院することができた.急性期病院では疾患の治療成績に関心が向きがちであるが,臨床経過中に骨関節の痛みを訴えるものの中にはPMRを含めた腫瘍随伴症候群があることに注意して対処すべきである.腎癌術後にPMR様症状が出現した重複大腸癌の報告は本例が初めてであり,リハビリテーションは総合診療を担う一翼であると再認識させてくれた症例である.

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© 2019 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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