日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
がん看護外来に対する管理者の認識に関する質的研究
小林 礼実鈴木 香緒理峯川 美弥子飯岡 由紀子
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2019 年 42 巻 4 号 p. 184-190

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抄録

目的:がん看護外来に携わる管理者のがん看護外来に対する認識を明らかにすること.

方法:がん看護外来の運営に携わる管理者6名を対象に半構成的面接を行い,質的帰納的に分析した.

結果・考察:がん看護外来に対する管理者の認識は,【がん患者・家族が抱える思い・悩みを支援する】,【がん看護外来の人員確保・人材育成が課題である】,【がん看護外来の実践にがん看護外来看護師の意欲・自信が関係する】などの10つのカテゴリが抽出された.がん看護外来の看護実践は,患者の真のニーズと意思決定の方向性を明確化するスキルとして有用であることが示唆された.また,がん看護外来では人的資源,他職種間の協働・連携は,がん看護外来の活動に影響する要因であることが考えられた.

結論:がん看護外来の拡充に向けて,がん看護外来の成果を証明する評価指標の開発,実践能力の高い人材を育成することが課題であることが示唆された.

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© 2019 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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