2021 年 44 巻 2 号 p. 68-73
目的:新型コロナウイルス感染症流行に伴う自粛で75歳以上地域住民が活動頻度変化を感じているのか検討する.
方法:2020年5月11日~22日の間に県北西部地域医療センター内医療機関を受診した75歳以上患者を対象に外出,散歩,屋外運動,家庭内運動,農作業,地域サロン等の参加,友人,別居家族との直接会話,電話等での遠隔会話について,受診前2週間における頻度と前年同時期の頻度を週0日,1~2日,3~4日,5日~毎日に分け質問紙法で調査した.
結果:75~95歳の292人が参加した.外出,散歩,農作業,屋外運動,家庭内運動,地域サロン等の参加,直接会話で前年よりも頻度が低い選択肢の回答が多く,両群には統計学的に有意差を認めた(P<0.05).
結論:新型コロナウイルス感染症流行に伴い地域在住高齢者は身体活動,社会活動頻度低下を感じており,これらの活動頻度が低下した可能性が示唆された.