日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(症例報告)
非特異的な症状から診断に至った成人型低フォスファターゼ症の1例
水野 将徳一城 貴政村山 圭伏見 拓矢乾 あやの早坂 もえ池原 佳世子比嘉 眞理子
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2022 年 45 巻 4 号 p. 126-131

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抄録

40歳女性.乳歯の早期脱落,病的骨折の既往を認めず,家系に骨系統疾患を認めない.倦怠感を主訴に受診.身体所見に異常を認めなかったが,血清アルカリフォスファターゼ値が18 U/Lと低値であった.低亜鉛血症も認めたため補正したが,血清アルカリフォスファターゼは依然低値であった.カルシウム,リン代謝には異常を認めなかった.単純レントゲン写真で骨軟化症は認めなかったが,骨密度がやや低値であった.尿中アミノ酸分析ではフォスフォエタノールアミン上昇を認めた.低フォスファターゼ症を疑い遺伝子検査を施行したところ,ALPL遺伝子にヘテロ接合性ミスセンス変異(c.529G>A p.Ala177Thrおよびc.670A>G p.Lys224Glu)を認め,確定診断に至った.成人型低フォスファターゼ症は非特異的な症状を呈することがあるため,スクリーニングで血清アルカリフォスファターゼを測定することが重要である.

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© 2022 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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