2023 年 46 巻 4 号 p. 149-152
症例は1か月男児.生後2週間頃に家族内で感冒様症状を認め,その後の約1か月の経過で咳嗽と無呼吸が徐々に出現し,チアノーゼを認めたため近医を受診した.無呼吸は,嗚咽するような湿性の咳き込みを契機に出現していた.呼吸器病原体マルチスクリーニングでライノウイルスが陽性で,無呼吸発作を繰り返すため集中治療室にてhigh-flow nasal cannula (HFNC)で管理したところ改善した.入院7日目にHFNCの離脱を試みた際には無呼吸発作が再燃したが,浣腸等で腹満を軽減した後はHFNCから離脱でき,入院14日目に退院した.乳幼児の無呼吸の病態には,呼吸中枢の未熟性のほか,喉頭の化学受容器が引き起こすlaryngeal chemoreflex(LCR)が知られている.本症例ではHFNCによる呼吸努力の軽減に加え,加温加湿による去痰作用,腹満の軽減による胃食道逆流の減少が奏功したと考えられた.