専修大学/カリフォルニア大学サンディエゴ校
2010 年 137 巻 p. 81-94
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英語のdo挿入や,日本語の「する」挿入によって現れる要素は,それ自身では意味を持たない形式的な動詞であると広く考えられている。また,こうした形式動詞の挿入は,ある種の形態的要請からなされると仮定されている。本稿では,一見形態的要請を持たないような「する」挿入の例を指摘し,同時にそのようにして現れた「する」が,意味解釈にも変更をもたらしているように見えることを示す。そしてそのような「する」挿入を,意味素性として「肯定」の指定を受けた主要部Negを想定することで説明することを試みる。
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