抄録
コマチアイト中の白金族元素は、ppbオーダーであり、分析法は限られる。中でも、同位体希釈法を用いたICP-MSと多重γ線分析装置を用いたINAAは岩石中の微量な白金族元素を定量するのに有用な方法である。そこで本研究ではICP-MSによってRh、Os、Pt、Ir、Pd、Ruを、多重γ線分析装置を用いたINAAによってIrを定量した。そしてICP-MS、INAAにより得られたIrの定量値より両方法の比較を行った。また、ICP-MSで得られた白金族元素の濃度から、コマチアイト中の白金族元素について考察を行った。