抄録
宇宙線生成核種7Be(T1/2=53.3d)と10Be(T1/2=1.5x106y)は大気中で生成し、地球表層に降下するため物質移動のトレーサーとして利用できると考えられる。これらの核種を定量的なトレーサーとして用いるためには地球表層へのフラックスの情報が必要だが、半減期の長い10Beは地表で観測を行うと再浮遊の影響を受けて過大評価される。そこで本研究では2002から2004年において、東京都心と、再浮遊の影響が少ないと考えられる東京から約300km南の離島である八丈島で連続的に雨水採取を行い雨水中の7Be・10Be濃度、主要金属元素の測定を比較し、再浮遊成分の影響を見積もり、降水による7Be・10Beのフラックスの算出を行った。