抄録
燃焼過程で非意図的に生成される多環芳香族炭化水素(PAHs)は、堆積環境で安定に保存されるため,撹乱を受けない湖底堆積物に含まれるPAHsの濃度変動から過去のインプットを再現できる。山岳域の湖沼堆積物におけるPAHsインプット履歴の報告は限られており、日本では未報告である。本研究では,日本のバックグラウンド地域におけるPAHsの過去一世紀間の濃度変動を明らかにするとともに、植物燃焼由来バイオマーカーであるレボグルコサンとデヒドロアビエチン酸、レテンを合わせて分析し、PAHsインプットに対するバイオマス燃焼の影響について考察した。