日本地球化学会年会要旨集
2005年度日本地球化学会第52回年会講演要旨集
セッションID: 3A09
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課題講演3 炭酸塩の地球化学---炭酸塩を用いて過去から未来への地球環境変動を解読する---
西太平洋域における18世紀末以降の海洋環境変動ーグアム島のサンゴ骨格記録からの復元ー
*浅海 竜司山田 努井龍 康文
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抄録
西太平洋域の古海洋環境を気象観測以前に遡って復元することは,数年から数十年スケールの気候変動のメカニズムを把握する上で重要ある.熱帯・亜熱帯の浅海域に生息するサンゴは,過去数百年間の古気候情報を提供する有用なプロキシとして注目される.本研究では,グアム島において1787年から成長を続ける造礁サンゴの骨格試料を採取し,その炭素・酸素同位体比の時系列データを高時間解像度で抽出した.そのデータについて統計解析やスペクトル解析を行った結果,18世紀末から現在までのENSO(エルニーニョ・南方振動)の記録が復元され,さらに,この海域における十数年から数十年スケールの変動や長期温暖化傾向の存在が示唆された.
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© 2005 日本地球化学会
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