抄録
ジルコンは地球環境下において物理化学的に安定な鉱物であり、ウランを含むことからU-Pb壊変系を応用した地質年代学に適した鉱物である。本研究では、ガボン共和国の南東部に位置するフランスビル堆積層から採取したジルコンを対象として、局所U-Pb同位体分析ならびに微量元素存在度分析を行った。ジルコンのU-Pbデータの多くはディスコーダントであり、5億年前に生じた変質作用によってPbを損失していることをしました。またディスコーダントなジルコンの希土類元素パターンはコンコーダントなジルコンとは異なり、軽希土類元素に富み、正のEu異常を示す。ディスコーダントなジルコンにはCaやMnといった元素が含まれることから、ジルコンが変質作用を受けた際に、CaやMnがジルコン中に混入すると同時に、軽希土類元素や2価のEuが優先的にジルコンに取り込まれたと考えられる。