抄録
日本海東縁はユーラシアプレートと北米プレートとの衝突境界_-_新生プレート沈み込み境界であり,過去,この境界に沿って大規模な地震が起こっている。また最近,日本海佐渡沖の海底下にメタンハイドレートの噴出口が多数発見され,次世代のエネルギーとして期待されている。一方,地震や進行する地球温暖化によるハイドレートの海水中への溶出,大気への逃散によって地球温暖化が促進される可能性もあり,注目度が高い。これらの詳細を解明することを目的として,本研究では,海洋研究開発機構研究船「淡青丸」によるKT05-11次航海を実行し,速報としてCTD観測による水塊解析及び深層・底層水の化学特性(溶存酸素,酸素・塩素同位体)の結果を報告する。