抄録
アーキアンパーク計画で水曜海山およびマリアナ海底熱水系で採取したコア試料・チムニー試料中のアミノ酸濃度,そのエナンチオ比,酸性およびアルカリホスファターゼ活性を測定した.水曜海山コア試料では,中深度試料中にアミノ酸およびホスファターゼ活性のピークが観察された.これらの結果をは,他の研究者の化学および微生物分析結果と一致して,水曜海山地下に新奇生物圏が存在することを示唆する.一方,マリアナでは,表層のみに有意の活性が検出されたが,これは水圏由来のものと考えられる.チムニー試料では,高温の熱水と接触していた内側での活性は低く,外側に高い活性が観測された.ホスファターゼ活性は,活動している生物圏のバイオマーカーとなりうることが示唆された.