抄録
熱水地帯の化学及び生物的な活動に関する複合的な現場計測を行うための先端的な計測機器、技術の開発を主な目的として、2005年4月から5月にかけて鳩間海丘カルデラ内における熱水活動を対象に、物理、化学、生物学的な見地から複合的な計測を行った。今回の調査ではマイクロ流体デバイス技術を駆使して新たに開発した現場型遺伝子解析システムを始めて実海域に投入した。本発表では、この新しいシステムの概要ならびに実海域での動作試験結果について述べると同時に、採水試料に基づくATP濃度や遺伝子などの生物活動に関するデータと現場計測による化学的な成分に関するデータを照合した解析結果を示し、これらを融合させることによって熱水地帯に関する総合的な解釈を試みる。また、これらの調査及び計測結果から、今後の複合現場計測に関する技術開発の指針について議論する。