日本地球化学会年会要旨集
2006年度日本地球化学会第53回年会講演要旨集
セッションID: 1P32
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課題講演-2 環境地球化学の新手法・新指標
時間分解XAFS(Quick XAFS)法を用いた固液界面における化学反応のin situ観察~非晶質Mn酸化物によるAs(III)の酸化反応への適用~
光延 聖高橋 嘉夫
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抄録
ヒ素(As)の天然における酸化数はIIIおよびVであり、前者の方が有害性、溶解性が高い。このため地球化学、環境化学の分野においてヒ素の酸化数を決定することは重要である。天然系において非晶質なマンガン酸化物はその反応性の高さや表面積の大きさから様々な微量元素の酸化剤や吸着剤として作用しており、それらとAsとの反応は天然でのAsの挙動を考える上で非常に重要な反応である。これまで、多くの研究においてAs(III)のマンガン酸化物による酸化反応速度は液相中のAsのスペシエーションに基づき決定されてきたが、得られる速度定数はAs(III)とAs(V)の固液分配係数の違いも反映しており、みかけの速度定数であった。そこで本研究では時間分解XAFS法(Quick XAFS)を用いて固液界面の直接観察し、酸化反応速度を決定する手法を開発した。
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© 2006 日本地球化学会
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