抄録
日本海南西端の韓国・鬱陵島から東南東にかけて分布する鬱陵隠岐テフラ(U-Oki)はATとK-Ahとの間で、未知のアルカリ岩質テフラが存在する可能性が指摘させている。しかし、鬱陵島からの火山噴火は比較的小規模であるため、肉眼では発見できないような薄い層厚のテフラも検出して層序を対比する必要があり、これまで不明な点が多かった。本研究では日本海南域の5地点のコア中の、数千年から1万数千年の堆積年代の試料について、放射化分析の結果を報告する。大陸の火山を起源としたU-Okiテフラは日本の通常のテフラとは化学組成が大きく異なっているため、わずかなテフラの混入でバルク組成が著しく変化する。その事を利用してU-Okiの上位と下位にいくつかのアルカリ岩質テフラ層を検出した。さらに、肉眼では検出されなかったK-Ahが混入したと思われる層も他の微量元素の比から検出した。現在、EPMAでその同定を行おうとしている。