抄録
本講演に際し、私に与えられた課題は「高校地球化学教育の現状と課題」というものである。しかし主題をあえて「金と豆腐と温泉の科学」とした。これまでこの表題で、高校、大学、一般対象という多様な場で講義をさせて頂く機会があったが、この表題には、科学教育への私なりのメッセージを込めているつもりである。それぞれの言葉にどのような関連があるのか、疑問に思って頂ければ幸いである。私は高校では化学の授業しか担当していない。しかし、当然ではあるが、化学はそれのみ独立して存在するものではない。他の科学と密接に関連しており、授業においてもその関連が見えるような扱いをすることで化学という学問も生きてくる。地球科学的視点が入ると、化学に素晴しく広くて深い時間空間軸が入ると思っている。ここでは「金と豆腐と温泉の科学」の内容の一部とその受講の感想を紹介させて頂き、そこからこれからの地球化学教育のあり方を議論していきたい。