抄録
近年環境問題への関心の高まりから、全国各地で地球化学図が作成され、それをもとにした地球環境評価が盛んになりつつある。これらの研究の多くは、河床堆積物を対象試料としているが、試料の採取時期が明らかにされていないことが多い。地域や研究者の異なる地球化学図を比較する場合は、試料採取時期の違いによる河床堆積物の化学組成の変化を考慮する必要がある。名古屋大学地球惑星科学科では、1994年から名古屋市東部から岐阜県南部をフィールドとして地球化学図作成を行っており、瀬戸市矢田川の定点において、毎年4月に河床堆積物の採取を行っている。さらに2005年度には、7月、10月、2月にこの定点において試料採取を行った。これらの結果から、河床堆積物の化学組成の10年間の経年変化、および1年間の季節変動をみることが可能である。本講演においては、これらの結果について報告する。