鹿児島県の火山活動によって土壌の形成年代の異なる地域において、土壌中の化学成分組成比がどのように分布しているかについて検討を行った。化学成分組成比はXRFを用いて求めた。本研究において用いた試料は鹿児島県桜島地域、錫山地域(薩摩半島)および高峠地域(大隈半島)において鉛直方向に採取したものである。これらの地域において、1mの土壌が形成されるのに桜島地域では約80年、高峠では約1300年、錫山地域が約11000年かかっている。化学成分の組成比を求めた結果、錫山地域では、鉛直方向下に化学成分組成比の変動が観察され、特にAl2O3の増大とSiO2の減少が顕著であった。他の化学成分、地域においても比較検討を進める予定である。