抄録
‹SUP›7‹/SUP›Be, ‹SUP›10‹/SUP›Beは、宇宙線と大気の構成物質である‹SUP›14‹/SUP›N, ‹SUP›16‹/SUP›Oとの核反応により生成し、大部分が大気から直接海洋表層に入るため大気起源の物質と見なすことができ、海洋における元素・同位体の分布において独自の位置を占めている。本研究では、この‹SUP›7‹/SUP›Be, ‹SUP›10‹/SUP›Beをトレーサーとして用いて海水の混合と海洋中の大気起源物質の移動の関係についての知見を得ることを目的とし、日本海において2005年5月、相模湾および駿河湾において2006年8月に採取した海水について‹SUP›7‹/SUP›Beおよび‹SUP›10‹/SUP›Beの濃度測定を行った。