抄録
埼玉県西部の秩父山系を流れる荒川上流の薄川流域でMgとCrの高濃度地点を発見した.MgとCrの濃度が高い地点は火山岩が貫入している地点であり,クロム苦土鉱が生成していると見られる.この流域の基盤岩はほとんどが堆積岩であることから,Pbの濃度分布は全体にあまり変化が見られないが,高濃度の地点が見つかった.試料採取時に上流で行われていた工事による汚染がPbの地球化学図に表れた可能性がある.周辺と比べてB濃度が突出して高い場所が見つかった.また,ジルコンに多く含まれるZrとHfは,最下流の凝灰岩地域で高濃度である.