日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 2P33 16-P01
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大気水圏とそれらの相互作用、気候変動
アイソトポマー比を用いた東部北太平洋におけるN2Oの動態解析
*宮袋 智弘豊田 栄吉田 磨吉田 尚弘
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抄録

一酸化二窒素(以下N2O)は温室効果気体の一種であり、成層圏オゾンの消長に関与する気体でもある。海洋から大気へのN2Oの放出量は全放出量の約17%を占めるといわれ、海洋はN2Oの重要な生成源であることが知られている。海洋のN2Oは主に微生物活動による硝化反応による副生成物、脱窒反応による中間生成物として生成する。しかし精確な放出量や、硝化、脱窒による生成量の相対比率は不明確なままである。ここでN2Oのアイソトャ}ー比(分子内窒素同位体分布を含む、窒素・酸素安定同位体比)は、起源物質の同位体比や、生成、消滅過程における固有の同位体分別で決定されるため、N2Oの反応経路や循環についてより詳細な知見が得られることが期待されている。そこで本研究では北太平洋におけるN2Oの濃度、アイソトャ}ー比を測定し、この海域におけるN2Oの生成、消滅過程について解析した。

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© 2008 日本地球化学会
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