日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 3B20 26-05
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加速器質量分析が拓く地球環境学・年代学・考古化学
宇宙線照射生成核種を用いた南米、チリ・アタカマ砂漠における地表面浸食速度の定量
*城谷 和代横山 祐典松崎 浩之アンドレス ヴェロソ
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抄録
地球表層プロセスの重要なコンメ[ネントの一つである地形発達(浸食や削剥、堆積)は、気候変動やテクトニックな状況の変化により引き起こされる。すなわち過去の地球表層環境の復元を行う上で、地形変化速度(侵食や削剥)は重要なデータとなる。近年、地表面に露出する岩石中に生成する宇宙線照射生成核種量を見積もることで、浸食対象の岩石試料から直接的に、浸食速度を定量できる手法として、宇宙線照射年代測定法が注目されている。本研究では、世界で最も乾燥した地域の一つである南米チリ・アタカマ砂漠における浸食速度を宇宙線照射年代測定法により定量することを目的とする。アタカマ砂漠にみられるように極度に乾燥した地域では、地形変化の主な要因である降水による作用が極端に小さく、非常に古い地形を残していると考えられる。よって、あらゆる気候条件下の中での地形変化速度の最小値に制約が与えられることが期待される。
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© 2008 日本地球化学会
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