日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 3B21 26-06
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加速器質量分析が拓く地球環境学・年代学・考古化学
表面照射年代から明らかになった南極氷床の最終退氷の時期
*山根 雅子横山 祐典三浦 英樹前杢 英明岩崎 正吾松崎 浩之
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抄録
近年開発された表面照射年代測定法は、二次宇宙線の作用により岩石の石英中に生成される宇宙線照射生成核種 (TCN) の濃度から、地表面が宇宙線に被爆した期間を直接求める手法である。この手法によって、これまで不確定性が高かった、南極氷床の最終退氷の時期が明らかになりつつある。発表者の研究グループは、東南極リュツォ・ホルム湾の露岩域から採取された岩石試料の石英に含まれる10Beと26Alの定量を行ない、この地域における氷床変動の研究を進めている。東南極のマック・ロバートソンランド、西南極のマリー・バードランド、南極半島においても、この手法を用いた最終退氷の時期に関する研究が行われている。TCNを用いたこれらの研究結果から、(1) 南極のどの地域も最終退氷の時期は完新世であること、(2) 東南極氷床は西南極氷床や南極半島氷床より気温の変化など、氷期の終焉によりもたらされた環境変化に対して、相対的に安定していたことが示唆された。
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© 2008 日本地球化学会
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