抄録
西南日本内帯の先白亜紀テレーンに含まれる緑色岩類は,石炭紀の同時多発的な海洋底火成活動により形成された可能性がある.これらが,パンサラッサ海におけるスーパープルームの活動に関係していたとすると,当時のマントルの化学進化を考察する手がかりと考えられる.その前提として緑色岩類の正確な原岩形成年代の決定は不可欠である.そこで,緑色岩中のジルコンのU-Pb年代をSHRIMPにより測定する事を目指し,予備的研究を行った.緑色岩類は全岩化学組成から,スーパープルーム起原のWPA,BABB,E-MORB,N-MORBの4つに分類された.ジルコンのEPMA年代測定では,大江山オフィオライト足立岩体の細粒斑レイ岩と夜久野オフィオライト朝来岩体の一部の変斑レイ岩が320-350Maと石炭紀の年代を,用瀬地域八東層の変玄武岩は280Maとペルム紀前期の年代をそれぞれ示した.