抄録
パルス放電ヘリウムイオン化検出器(PDHID)は無機物・有機物を一度に高感度で測定することが可能であるが,精度のよい分析をするためには各化合物の十分な分離とカラムの選択が重要となる.本研究では分析対象をガスに絞り,GCにPDHIDを取り付けたシステムによる天然ガスの無機・有機成分の同時測定方法について検討した.マイクロパックドカラム(ShinCarbon ST)を用いた分析により,二酸化炭素及びC1からC4までの炭化水素を完全に分離することができ,その相対標準偏差は5%以下であった.今回確立した測定方法は濃度が数ppmから数%の範囲の分析が可能である.