抄録
気象庁は、上空の温室効果ガスの分布と変動を解明するため、南鳥島へのC-130H 輸送機を利用して、高度約6km における二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化炭素(CO)および一酸化二窒素(N2O)の濃度の観測を2011 年2 月から実施している。この観測を開始するにあたり、気象庁と気象研究所が共同して、CRD 分光法を用いた航空機フラスコサンプルの高精度分析システムの開発を行った。本研究では、分析システムの特徴とともに、CRD 分光法について実施した詳細な性能試験結果を報告する。