2019 年 80 巻 11 号 p. 1971-1977
近年,手術手技の進歩に伴い肝胆膵外科手術の安全性は向上し,合併症の頻度は減少しているが,術後出血はいまだに致命的となることが多い.また,その治療法については確立されていないのが現状である.近年,術後出血に対して経カテーテル的動脈塞栓術が行われているが,合併症として末梢組織の血流障害が問題視されている.血流障害を防ぐ目的でcovered stent留置による止血術が報告されてはいるが,以前は保険適応外での使用を余儀なくされていた.しかし,2016年に外傷性または医原性の血管損傷症例に,緊急的な治療で用いるゴアバイアバーンステントが保険収載された.今回これを用いて止血しえた4症例の経験を提示する.