日本地球化学会年会要旨集
2011年度日本地球化学会第58回年会講演要旨集
セッションID: 1D18
会議情報
セッション16 現世および過去の有機物、微生物、生態系の地球化学
アミノ酸窒素安定同位体比を用いた生態系の解析
*小川 奈々子力石 嘉人和田 英太郎大河内 直彦
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

生物を構成する有機物の安定同位体比は、生態系における一次生産者の光合成メカニズムや基質、食物連鎖の構造や変化などを解析する上で、優れた指標である。生物を構成するアミノ酸では、捕食による窒素代謝の過程で、アミノ酸の種類により15N濃縮の大きさに差が生じることが明らかとなってきた。この結果はほとんどの水界生態系・陸上生態系生物に共通しており、こうしたアミノ酸窒素安定同位体比の比較から、生態系生物の栄養段階の算出も可能となる。本講演ではバイカル湖での結果を中心に、私たちの研究グループにおけるアミノ酸の分子レベル窒素安定同位体比を用いた生態系生物に関する研究について紹介する。

著者関連情報
© 2011 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top