抄録
北太平洋におけるプルトニウム同位体の主要な起源は、大気圏核実験によるグローバルフォールアウトとビキニ水爆実験によるローカルフォールアウトである。プルトニウム同位体が海洋にもたらされてから数十年が経過しているが、未だ定常状態にはなく、海水中での鉛直分布やインベントリーは時間とともに変化している。240Pu/239Pu同位体比は、原子炉や核兵器のタイプ、核燃料の種類や燃焼時間などによって異なることが知られており、環境試料中の同位体比の測定から、その起源や輸送過程を推定するのに有効である。そこで、起源を推定するために、ベーリング海および北部北太平洋から採取した海水中の239+240Pu濃度および240Pu/239Pu比の鉛直分布を測定した。また、太平洋赤道域における結果と比較し、海洋における挙動を考察した。