日本地球化学会年会要旨集
2012年度日本地球化学会第59回年会講演要旨集
セッションID: 2E03
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特別セッション(S1 東アジアの環境と地球化学)
北部九州脊振山頂にて採取された風送塵(黄砂)のSr・Nd同位体組成:起源と季節変化の指標として
*宮本 知治浜本 礼子柳 哮
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キーワード: 風送塵, Sr・Nd同位体組成
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抄録

日本へ飛来する風送塵(黄砂)の起源と季節変化を調べるために、1998年より北部九州の脊振山頂にて雨水と風送塵を継続採取し、降水量・降水のpH・降塵量を測定するとともに、風送塵のSr・Nd同位体組成の分析を行っている。風送塵を強熱減量した後に残った不溶性無機化合物は、春季にその量のピークを迎えるが、年間を通じてその存在は確認される。それらのSr同位体組成は?SUP?87?/SUP?Sr/?SUP?86?/SUP?Sr = 0.7096-0.7180、Rb/Sr = 0.095-1.12、Nd同位体組成はε?SUB?Nd,CHUR?/SUB? = -19.9--3.5の範囲で変化した。その組成上の特徴は北京西部・中国北東部の荒地やタクラマカン砂漠の砂の組成と一致した。

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© 2012 日本地球化学会
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