主催: 日本地球化学会年会要旨集
日本へ飛来する風送塵(黄砂)の起源と季節変化を調べるために、1998年より北部九州の脊振山頂にて雨水と風送塵を継続採取し、降水量・降水のpH・降塵量を測定するとともに、風送塵のSr・Nd同位体組成の分析を行っている。風送塵を強熱減量した後に残った不溶性無機化合物は、春季にその量のピークを迎えるが、年間を通じてその存在は確認される。それらのSr同位体組成は?SUP?87?/SUP?Sr/?SUP?86?/SUP?Sr = 0.7096-0.7180、Rb/Sr = 0.095-1.12、Nd同位体組成はε?SUB?Nd,CHUR?/SUB? = -19.9--3.5の範囲で変化した。その組成上の特徴は北京西部・中国北東部の荒地やタクラマカン砂漠の砂の組成と一致した。