抄録
金属相(Fe-Ni 合金) は普通コンドライトの主要な構成成分の一つである。しかしながら、普通コンドライト金属相の形成過程と他の隕石に見られる金属相の形成過程との関連性については未だ研究者間の合意が得られていない。Ni や Co、白金属元素等で各々報告されているコンドライト金属相の粒子毎の不均一な化学組成を系統的に分類することが出来れば、初期太陽系における天体成長のより詳細な描像や関連性に関する情報を得ることが期待できる。本研究では金属相中に含まれる親鉄性元素の化学組成を粒子毎に測定し、各々の揮発性・親鉄性等を用いて解釈を行うことで普通コンドライト金属相の形成過程に 対する制約を付すことを目的として、LA-ICPMSによる14の親鉄性元素の多元素同時定量分析を行った。本発表では 得られた親鉄性元素パターンの成因とその背景にある形成過程について、SEM-EDS による 産状の観察結果と組み合わせて考察を行った結果について報告する。