抄録
大気エアロゾルの主要成分のひとつである有機物には、ヘテロ原子である窒素原子や硫黄原子を含むものが存在している。これらの有機物のうち、窒素を含むものには、アミンやニトロ化合物、硝酸エステル、硫黄を含むものにはメタンスルホン酸、硫酸エステルが考えられる。アミンは新粒子生成(M?kel? et al., 2001, Smith et al., 2010)に、含硫黄有機物は水溶性二次有機エアロゾルの量(Luk?cs et al., 2009)に寄与することが指摘されており、こうした含窒素・含硫黄有機物の役割・重要性を理解するためには、その存在量や挙動を把握することが重要である。そこで本研究では、高分解能飛行時間型エアロゾル質量分析計(HR-ToF-AMS)を用いて取得した名古屋の都市大気エアロゾルの質量スペクトルのデータをもとに、含窒素・含硫黄有機物の存在と時系列の変化の特徴について解析を行った。