抄録
硫黄の大気循環は雲凝結核となる硫酸エアロゾル形成に関わるため、地球の放射平衡に影響を与え、負の温室効果要因として重要である。しかし、他の温室効果関連気体(CO2, CH4, N2O)と比較すると大気への供給源や反応過程に不明点が多い。噴煙が成層圏に到達する大規模火山噴火後に多量に生成されるSSAが太陽光を遮ることにより、地球の平均気温は約0.5度程度減少することが知られている。本研究では、大規模火山噴火後の成層圏硫酸に見られる硫黄同位体異常が、SO2の光励起反応に由来していることを紫外線吸収断面積及びモデルから再現し、硫黄同位体異常の過去の火山活動と気候変動の関連づける指標としての有用性を議論する。