抄録
白亜紀前期は,オントンジャワ,マニヒキ,ヒクランギ海台に代表される大規模火成岩岩石区(Large Igneous Province: LIP)の生成によって,海洋地殻の生成が異常に盛んだった時期とされている。近年,上記3海台が深い成因関係にあるという仮説が提案され,オントンジャワ海台北方の北マリアナ海盆,東方のナウル海盆でも,古く厚い海洋地殻が発見され,オントンジャワ海台の火成活動の産物ではないかという提案もされている。本研究では,オントンジャワ海台の西方に位置するライラ海盆から,2006年12月に実施されたかいれいによる航海KR06-16でドレッジによって採取された火山岩の,岩石学的,同位体地球化学的研究によって,ライラ海盆とオントンジャワ海台との成因関係を考察した。その結果,リラ海盆は,大規模な火成活動の後に起きる,いわゆるポスト海台火山活動によるものであるらしいことが明らかになった。