抄録
本研究では,天水の流入が期待される北海道の中新世露頭炭を用いてガス分析を行い,地表付近における微生物起源コールベッドメタン(CBM)の分布と挙動について考察した.石炭試料ではメタン濃度が高く,炭素同位体組成が著しく小さいことから,メタンは微生物起源であり,地表付近における微生物起源CBMの存在を示唆する.地化学データは炭層内で生成された微生物起源CBMは近接する地層に移動することを示唆する.石炭層から大気へのメタンフラックスは約80 L/m?SUP?2?/SUP?/yr見積もられ,露出する炭層は微生物起源CBMが生成されることで,重要なメタンの放出源と成り得る。