抄録
西部南太平洋における二測点のNd同位体比の鉛直分布を明らかにした。水深800mから1000mにおいてイプシロン値は-6.9から-8.0となり極小値を示す。これは、その水深に存在する南極中層水(AAIW)の影響によるものと考えられる。一方、深層では水深2000mから3000mの水塊(イプシロン値= -6.5 ~ -4.6)と水深4000m以深の水塊(イプシロン値= -9.2 ~ -8.6)の間に明確な値の相違が認められた。これは各々の水深を占めるUpper Circumpolar Deep Water(UCDW)とLower Circumpolar Deep Water(LCDW)の違いに対応しているものと考えられる。