抄録
本研究では,化学風化の制御要因の地域性を明らかにし,全球化学風化速度の気候依存性を求めるため,風化帯の物理・化学的素過程を組み合わせた数値モデルを開発した.このモデルは,現在の世界の大河川の流出水主要陽イオン組成をよく再現できる.
感度実験の結果,現在の世界の大河川においては化学風化が輸送律速を受けていると考えられる地域が多いが,2つの制御要因の競合する条件にある地域も確認された.このことは,気候変動に対する化学風化速度の応答を議論する場合に,本研究で開発したような地域性を考慮できるモデルを用いる必要があることを示唆する.