抄録
イソプレンのオゾン酸化で生成する気相、粒子相の半揮発性の有機化合物の生成物を化学イオン化質量分析法を用いて検出することで、イソプレンのオゾン酸化による二次有機エアロゾル(SOA)生成機構解明を目指した。実験は、国立環境研究所のスモッグチャンバー内(内容積6m3)で、イソプレンとオゾンを反応させ、ガス状反応生成物を陽子移動反応質量分析法(PTR-MS)で検出した。また、2時間反応させた後、生成したSOAをPTFEフィルターに捕集して、そのフィルターを加熱し、揮発してくる有機成分をPTR-MSで検出した。また、生成物の帰属のため、負イオン化学イオン化質量分析法(NI-CIMS)でも、同様の実験を、1m3のテフロン製バックで行った。